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ネオクラシコ@ブログ > 胸のフィラメントはさらにほの赤く

<貸し出しモニター・レポート「吉里了間」さん>
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何故メインスピーカーに同軸2WAY15インチの大型スピーカーを選んだのか、それはチェロをチェロらしく聴きたかったからだと前に書いたところだが、今日は満を持して「J.S.Bach無伴奏チェロ組曲/カザルス」の登場である。氏は現代楽器であるチェロにガット弦を張って~私の想像です~演奏しているのではないかと思うが、この包み込んでくれるような無伴奏チェロ組曲の演奏を聴きながらレポートを書けるのはなんと贅沢なことだろうか。

実は、このモニターに応募して実際にモニターさせていただけるとは想像だにしていなかった。ショップで"NeoClassico series"を見つけた時は、デザイン勝負の小型コンポのひとつくらいにしか思っていなかったm(__)mのである。でも、真空管式アンプにどこか懐かしさを感じ、それでいて新しさも感じるデザインの良さに惹かれていたのは嘘ではない。

色んなオーディオがあちこちで好き勝手に主張している売り場でその製品の特徴を聴きとることなど、ほぼ不可能である。さらに、既に所有している他のコンポとの組み合わせがどうなるかなど、よほど幸運なアドバイスと奇跡的な直感が働かない限りうまくはまる保障はない。オーディオ雑誌を読んでも活字から音楽が聞こえて来る訳ではないことも分かっている。それでも、少しでも自分に当てはまる事例やアドバイスはないかと尋ねたり読んだりして情報収集に努めているのは、オーディオ好きは皆同じなのだろうなと思っている。

超弩級アンプ重厚長大なオーディオシステムで音楽と対峙するのも快感かもしれないが、今回こうして"NeoClassico series"をモニターさせていただいたことで、超弩級や重厚長大は私の音楽を楽しむライフスタイルには合っていないと、はっきり自覚できた。自室で、しかも自分のシステムと組み合わせて体験できたのは凄い収穫である。"NeoClassico series"が実力においてもデザインにおいてもバランス良く魅力的だったし、大型スピーカーを問題なくドライブしてくれることがわかったことも大きな収穫であった。

同軸2WAY15インチ口径のスピーカーシステムというは十分重厚長大ではあるが、前にも述べたように大音量で音楽と対峙するつもりなどさらさらなく、むしろあちらで聴き、こちらで聴きながらと、その日の室内での居所を探しながら音楽を楽しんでいる実態に思いをいたせば、"NeoClassico series"のコンセプトように音楽を聴く雰囲気を大切にするのが一番大切なのだと気づいたのである。

環境について考えるのが当たり前の時代、SQ-N100の消費電力は95W(電気用品安全法)ということだし、D-N100と一緒に演奏し続けても110Wである。室内に明るい電球1個点灯してる程度というのも精神的にも良いではないか。

チェリストにとってのバイブル、無伴奏チェロ組曲。こう言われ続けるのも、カザルスがこのJ.S.Bach無伴奏チェロ組曲をチェロ独奏曲として世に問うてくれておかげである。6曲からなるこの6つの組曲、多くのチェリストが名録音をしてくれている。我が家にいったい何人のチェリストの録音があるだろうか。しかし、まず最初に聴くのはカザルスなのである。この心に深く響く演奏は音楽そのもののように思える。真空管の灯りを見つめ、氏の演奏と一緒に深く呼吸していると、心の澱が消えてゆく気がする。

kiri_05.jpg
チェロの"f孔"ここに燃えさしを入れたというカザルス… really?

ところで、カザルスはパイプをこよなく愛した人だそうである。刻み煙草に火をつけた後のマッチの燃えさしをチェロの"f孔"にひょいと入れ、パイプをくゆらせながら家では演奏していたとか。録音からはその燃えさしの音は聴こえてこなかったが、どうやらそのパイプの火は"NeoClassico series"を通って、私の胸のフィラメントをさらにほの赤く染めたようである。

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